世に出回る転職本やWebメディアには、
まずは自分の「転職市場の価値」を知りましょう!
といったアドバイス・教えが非常に多いです。
しかし、実際の転職事例をじっくり見てみると、
自分は何も変わっていないのに、違う会社に入ったら年収が大幅に変化した
といった現象が頻発しています。「そんなに年収あがったの?怪しくない?大丈夫?」と疑ってしまうような転職事例が本当にあちこちで起きているのです。
そこで本記事では、現代の転職における「市場価値」について徹底的に深堀りし、転職成功のために本当に必要なことを解明していきます。
結論、転職成功のために「市場価値の理解」は、必ずしもいりません。
転職を正しく知り、スキル不足・実績不足のコンプレックスを克服していきましょうね!
そもそも、「転職の市場価値」ってなに?
転職本やWebメディアでよく目にする、
まずは自分の市場価値を知りましょう!
の意味は、「一般的に見て、あなたの年収は本来どの程度なのかを把握しましょう!」です。
具体的にサブスク商品で例えると以下のようになります。
あなた=サブスク商品。あなたが持っているスキル/経験/実績/年齢が”機能”として商品にインプットされます。そしてこの商品を採用担当者や転職エージェントに売り込み(面談)します。
そこで初めて、「あなた」という商品の年額費用(年収)を知ることができます。
このように「年収の相場・平均を知る」が市場価値を把握することです。
しかし最近は、スキルや実績、業務内容が全く変わらないのに、年収やキャリアが大きく伸びるような転職事例が非常に増えています。
>> 参考記事: あなたの弱みは、転職市場で『強み』に変わる。【誰でも転職できる理由】
このことを冷静に捉えると、
入る”店舗”によって自分の”値段”が決まる
(入る”会社”によって”年収”が決まる)
こっちのほうが現代の転職事情に沿っていますよね。「うまい棒はどのお店でも1個10円」という時代は、昭和・平成の時代で消滅したのです。
現代の転職市場はバグ(チャンス)だらけ
自分のスキルや実績は、年収には正確に反映されない
この事実がある以上、転職市場の均衡、「市場原理」は健全に機能していないといえます。
【実際の転職例】
- 地方公務員が転職で年収が400万円→600万円に上がる
- 30代で年収600万円だったのに外資系企業に入って2倍に増える
これをポケモンで例えたら、駆け出しトレーナーがレベル100の四天王ポケモンに勝負を挑み、勝てちゃうくらいです。
通常であればバグでも使わない限り、駆け出しトレーナーがチャンピオンに勝つことはできません。ですが「転職」となると、年収が100万円、200万円とアップした話は星の数ほどあります。ゲームでいう”バグ”が転職市場では多発しているのです。
このバクが多いのは日本特有です。次の項目でその原因を見ていきましょう。
バグが多い理由=転職人口が少ないから
転職で年収が大きく上がる”バグ”が起きる原因は、「人材不足+非活性な転職市場」といった日本の社会背景による影響です。
インディード「転職」に関する5ヵ国(日・米・英・独・韓)比較調査を実施によると、アメリカとイギリスでは9割以上の人が転職を経験していますが、日本の転職経験者は6割にも達していません。
※調査概要
・期間:2023年4~7月
・男女計8,848名
・就業中の20~50代の正社員
「日本の人材不足問題は深刻」と以前から叫ばれています。そこにダブルパンチを加えるように転職者が少ない事実。
企業側の採用熱は高まる一方です。
需要と供給のバランスが完全に崩れると、「お金を持っている企業が”人材”を高値で買い取る」という出来事が起こります。
君ぃ〜、いま年収いくら貰ってる?
…そっか、それは大変だね。うちの会社だと同じ業務内容で年収150万円多くできるよ?どう?
みたいなイメージです。日本では「転職」がメガトレンドになっていますが、実際に転職をする人はまだまだ少ないです。
平均、相場…といった言葉を意識しすぎると、転職で年収や待遇を大きく伸ばすことが難しくなります。ですが、
- 日本は全業界で人材不足が深刻
- 実際に転職をする人は少ない
この事実から生まれる「バグ」を意識して転職活動すれば、あなたを相場より高く買い取って売れる企業は十分存在します。
逆に「市場価値」を意識したほうがいい人3選
先ほどの項目では「相場を意識しないほうが年収が大きく伸びる」とお伝えしました。ですが一部の人は「自分の市場価値」を正確に把握したほうが間違いなく得します。
結論、以下3つに当てはまる人は、自分の市場価値を正確に把握したほうが年収が伸びやすいです。
- ITエンジニア
- 専門資格が必要な職種
美容師/看護師/医者/税理士/弁護士など - すでに年収800万円以上の人
①、②は「プロフェッショナルの領域」に身を置く人。
③は「自分」という商品が既に高く評価された人です。
このような人たちが「市場価値」を意識したほうがいい理由は、『専門性=年収』の公式が成立しやすいからです。業界の”替え”がきかない特性上、自分の知識やスキルは年収と深く結びつきます。
一方で営業職やバックオフィス、マーケティングやコンサルなどは業界の”替え”がきく職種とも捉えることができ、
「業界 or 会社=年収」の方が
式として成り立ちやすくなります。
このような理由から、既にプロフェッショナルな領域で仕事をする人が”市場価値”を意識することで、「自分は安く買い叩かれていないか?」を正確に把握することができます。
「バグ=チャンス」時代に沿った正しい転職を
現代の日本は、
- 深刻な人材不足社会
- 実際に転職をする人は少数
このような理由から、1回の転職で年収や待遇が大きく伸びる「バグ」が起こりやすい状況です。
弱肉強食の資本主義社会。お金を持っている企業がより人材を確保でき、利益はますます伸びていきます。
「貧富の差」は国民だけの問題ではありません。これからは
- リッチな会社
- 貧乏な会社
この両者の差がどんどん開いていきます。貧乏な会社でどれだけ頑張っても安く買い叩かれる一方。あなたの努力が報われづらくなってしまいます。
どこの会社で働くか?
がより重要度を増す現代社会。
- あなたの年収も
- 仕事のやりがいも
入る会社で全てが決まる、残酷な世の中になっていくのかもしれません…