公務員から転職すべきか迷う方へ。安定を捨てた筆者が伝えたい6つのこと

こんにちは!元公務員でフリーランスライターの あつし といいます。
30代目前で未経験からIT企業へ転職し、さまざまなメディアで転職記事を4年以上執筆してきました。
このページをご覧になっているあなたは、
- 公務員の働き方が合っていない気がする。
- でも民間企業でついていけるのか不安…
- そもそも公務員から転職できるか分からない。
このような悩みを抱えているはず。
僕も数年前、まったく同じことで悩んでいました。
公務員として働いた8年間、転職したい気持ちはあったものの「自分なんて民間企業では通用しない」「定年まで公務員を続けるしかない」と決めつけて諦めていました。
そんな葛藤を抱えながら公務員から転職して、分かったことがあります。
「毎日の公務をこなせている人なら、民間企業でも問題なく働いていける」ということに。
従業員1,000人以上のIT企業に転職してはじめて、公務員時代の悩みがまったくの杞憂だったと知りました。
そこでこの記事では、僕を含めた元公務員の転職体験談と、転職メディアの運営で培った転職ノウハウのすべてを『公務員の転職ガイド』としてまとめました。
- 自分は公務員から転職して後悔しないか?
- 転職活動はどうやって進めればいいのか?
このようなお悩みをお持ちの方に、少しでも参考になれば幸いです!
この記事を書いた人


あつし
8年間勤めた公務員を辞めてIT企業に転職したアラサー。今はフリーランスライターとして3つの転職メディアで活動中。元エンジニア・元消防士。Webライター歴4年。(詳しいプロフィールへ→)
公務員の転職は実際どう?リアルな転職体験談


「公務員から民間企業に転職できるのか?」と考えたとき、周囲に公務員から転職した人が少なくてイメージしづらいですよね。
そこで最初に、僕を含めた元公務員たちのリアルな転職体験談を紹介し、公務員の転職の実態を共有したいと思います。
公務員から転職していちばん驚いたことは、入社した会社に公務員出身の同期が2人もいたことや、他の会社で活躍する元消防士や元教師の方に出会えたことです。元公務員の仲間が多いことに気づきました。
「公務員の転職って実際どうなの?」と悩んでいる方は、ぜひこの項目をチェックしてみてください!
筆者の転職体験談
僕は消防士として8年間働いた後、IT企業へ転職しました。
きっかけは、コロナ禍で趣味として始めたプログラミング。「これを仕事にしたら、もっと楽しく働けるかも」と感じたのが始まりです。
転職活動では、転職サイトやエージェントを活用して100社以上のIT企業に応募。
この頃は、休日の時間すべてを転職活動とプログラミング学習に割いていました。
プログラミングを学び始めてから10ヶ月目で内定を獲得し、年度末に公務員を退職しました。
*公務員を辞めた理由については、以下の記事で詳しく紹介しています!


転職後の話
転職先のIT企業は、フレックスタイム制で出社時間が自由でした。
服装や髪型も自由で、なにより”働かないおじさん”が一人もいないことに感激。
公務員時代は朝7時半に出勤して遅刻扱いを受けたり、パワハラが日常茶飯事だったので、まさに世界がひっくり返ったような感覚でした。
仕事のほうは分からないことだらけで、毎日苦戦する日々でしたが、
- できることはキチンとやる
- 分からないことを自分で調べてみる
- それでも分からないことや、不安なことは上司に聞く
この3つを徹底するだけでトラブルなく、スムーズに働くことができました。
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周囲の体験談
冒頭でもお伝えしましたが、民間企業に転職してからたくさんの元公務員の人に出会いました。
- 市役所職員(20代)→ IT企業(スマホアプリエンジニア)
- 役場職員(20代)→ IT企業(システムエンジニア)
- 小学校教員(20代)→IT企業(プロジェクトマネージャー)
- 消防士(30代)→ IT企業(クラウドエンジニア)
- 市役所職員(30代)→ コンサルファーム(コンサルタント)
- 市役所職員(40代)→ ベンチャー企業(プロジェクトマネージャー)
あなたの身近に公務員から転職した人がいなくても、全国には民間企業で活躍している元公務員がたくさんいます。
「公務員だから転職は難しい」「民間では通用しない」と不安に思うかもしれませんが、自分の経験やスキルを活かせる仕事は、探せば意外と多いものです。
次の項目では、公務員からの転職が向いている人・向いていない人の特徴を紹介します。
公務員からの転職が向いている人・向いていない人


民間企業の働き方や待遇のリアルを知ったことで、「公務員からの転職に満足する人と、後悔する人にはっきり分かれる」と実感しました。
「公務員から転職したほうがいい?」と迷っている方は、まずは自分がどちらのタイプか見極めることが大切です。
公務員からの転職が向いている人・向いていない人の特徴は以下のとおり。
それぞれ詳しく解説していきます。


公務員からの転職が向いている人の特徴3選
次の3つの特徴に当てはまる人は、おそらく公務員から転職すると、仕事や人生の満足度が飛躍的に高まります。
① 今よりもっと稼ぎたい人
「今の給料に満足できない」「もっと収入を増やしたい」と強く思っているなら、転職が向いている可能性があります。
民間企業に転職すると、転職や副業で収入アップを加速できます。
実際に僕は公務員を辞めてから3年が経ち、月収は公務員時代の1.5倍近くまで上がりました。
警察官の知人は3回目の転職で高年収層に到達し、役場職員だった同期も民間3年目で年収600万円にアップしたそうです。
必ず到達したい「目標の年収」を掲げていたり、収入アップのために意欲的に行動できる人は、公務員よりも民間企業のほうが向いているといえます。
② 自己成長を実感したい人
公務員の年功序列に嫌気が差している人、公務員の仕事が退屈に感じる人は、転職を考えるのもアリです。
民間企業では、成果を出せばその分評価され、年収アップのチャンスも広がります。
もし1社目で思うような待遇を得られなくても、2年後、3年後に再び「転職」というカードを使えば、おそらく適正年収で働けるでしょう。
実際にSNSやネットの転職体験談では、「転職したら、仕事内容はほとんど変わらないのに年収100万円、200万円上がった」という話がほんとうに多いです。
年収だけじゃなく、仕事の成果やプロジェクトの貢献度も数字で見えやすいため、仕事を通じて成長を感じたい人は、公務員よりも民間企業のほうが向いていると思います。
③ 狭い人間関係やネットワークに疲弊している
- どこで何をしてもウワサが広まる
- 人事評価やコネにうんざりしてる
- 世間や職場の同調圧力を強く感じる
こうした環境にストレスを感じているなら、転職で人間関係をリセットするのも一つの手です。
僕自身、公務員時代の同期のほとんどがコネで入職していたことにガッカリしたり、「結婚しない人は変わり者」みたいな空気が周りにあって、息苦しさを感じていました。
そんな状況から転職して都内に引っ越した結果、人間関係の9割がリセットされて驚くほど生きやすくなりました。
職場の人間関係で悩んだり、世間の目を気にしてしまいがちな人は、転職をきっかけにストレスがぐっと減ることもあります。
公務員からの転職が向いていない人の特徴3選
一方で次の3つの特徴に当てはまる人は、転職後に「公務員を辞めなければ良かった…」と後悔する可能性が高いです。安易な転職はおすすめできません。
それぞれの理由を詳しく解説します。
① 安定した生活を最優先にしたい
たとえば次のように「安定した暮らしや収入」を重視するなら、公務員を続けるのが最適解かもしれません。
- 住宅ローンやマイホームの購入を考えている
- 家族との時間を優先したい
- 転勤リスクを避けたい
公務員は転勤が少なく、収入が安定しているため、子育てやマイホームの購入に向いている働き方です。
「1つの地域で腰を据えて暮らしたい」「家族の将来のために働いている」と考えるなら、公務員がベストな職場だと思います。
民間企業では転職や異動がつきもの。業績次第では倒産リスクもあるため、「安定」を最優先にするなら、今の職場を続けるのが賢明です。
② 指示待ちのスタイルが染み付いている
民間企業で評価される人は「自分から動ける人」です。
副業で収入を増やせる人も、忙しい毎日の中で積極的に行動できる人。
公務員の仕事は、上司の指示に従って進めることが基本なので、「誰かの指示に従うだけで給料がもらえる」という感覚が強いと、転職後に苦労する可能性があります。
逆に日頃から業務改善を考えたり、自分で仕事を進める習慣がある人なら、民間企業でしっかりと活躍できます。
「言われたことだけをやっていたい」という人にとっては、転職後の環境は厳しく感じるかもしれません。
③ 転職先の会社で定年を迎えたい人
「公務員から転職して、1社目の会社で定年を迎えたい」こう考えている人は、転職をおすすめできません。
その理由は、「安定」で公務員に勝る会社がないからです。
民間企業はどこも倒産リスクを抱えており、2024年には建設業界だけで約2,000社が倒産したと言われています。
「公務員と同じように、長く安心して働きたい」という人は、転職先の会社の業績が傾いたとき、大きな不安を抱くかもしれません。
反対に「これからの安定は自分の力で築く」と考えられる人なら、転職後もスキルアップや実績作りに取り組み、キャリアと収入が上がっていくと思います。
公務員におすすめの転職先は?狙うべき業界・職種


公務員から転職を考えるなら、転職先には「公務員の経歴が活きる業界や職種」を選ぶのが一番の近道です。
僕は未経験からエンジニアに転職したことで、年収が100万円ほど下がりました。
一方で公務員時代のスキルや経験を活かして転職した人は、キャリアと年収を順当に上げています。
そこでこの項目では、公務員経験を活かしながらスムーズにキャリアアップを目指せるおすすめの業界・職種 を順番にご紹介します。
「年収やキャリアアップより、自分が興味を持てる仕事がしたい!」という方は、公務員から転職しやすいおすすめ職種5選の項目もチェックしてみてください!


公務員から転職しやすいおすすめの業界・職種
① 一般行政(事務職)の公務員おすすめ転職先
- 総合商社・大企業の管理部門(総務・人事・経理)
公務員時代に培った調整力や事務処理能力を活かせる - コンサルティング業界(業務改善・公共政策向けコンサル)
行政手続きやマネジメント手法の知識を活かせる
職種では、「総務・人事(HR)担当」「経理・財務スタッフ」「戦略・業務系コンサルタント」が視野に入ってきます。
公務員としての調整力や事務処理スキルは、民間企業の管理部門で高く評価されます。
とくに人事・総務・経理などのバックオフィス業務では、公務員の経験がそのまま活かせる場面が多いです。
② 福祉系公務員(保健福祉・介護)の公務員おすすめ転職先
- 福祉・介護業界(福祉施設の管理職・スーパーバイザー)
福祉行政の知識があると、制度の活用や行政対応がスムーズ - 医療業界(医療法人・病院の事務部門)
地域福祉の知識を活かし、病院の相談員や地域連携担当として活躍できる - NPO・社会福祉協議会・社会貢献系スタートアップ
社会課題解決を目的としたプロジェクトに携われる
職種の候補には、福祉施設の管理職やサービス管理責任者、医療法人の事務局スタッフ、NPO法人のプロジェクトリーダーなどが挙げられます。
福祉系公務員の経験を活かせる仕事は多く、特に施設管理や地域連携のポジションでは即戦力として求められることも。
行政と連携する機会も多いため、元公務員ならではの視点が強みになります。
③ 技術系公務員(建設・土木・設備)の公務員おすすめ転職先
- 建設・土木業界(ゼネコン、設計事務所、コンサル)
公共工事のプロセスや基準に精通しているため、入札案件の知識を活かせる - 不動産開発・不動産投資
都市計画や建築基準法の知識があると、用地取得や開発案件のサポートができる
なかでも施工管理・プロジェクトマネージャーや建設・都市計画コンサル、不動産ディベロッパーの開発担当で活躍の場が広がります。
公務員の「公共工事」や「都市計画の知識」は、ゼネコンや不動産業界で役立ちます。
施工管理やコンサル業務では、公務員時代の経験を活かして、プロジェクト全体を統括する仕事に携われる可能性もありますよ。
④ 教育系公務員(教員・教育委員会)の公務員おすすめ転職先
- 教育関連企業(学習塾、オンライン教育、EdTech)
教育の現場経験を活かし、講師や教材開発、運営管理のポジションで活躍可能 - 企業内研修・人材育成を行う企業(研修会社、人事コンサル)
社員研修のプランニングや人材開発の経験が評価される - 出版社・コンテンツ制作(教材開発)
教材編集やコンテンツ開発など、教育の専門知識を活かせる仕事が多い
教育現場で培った指導力やカリキュラム作成スキルは、学習塾やオンライン教育の講師、教材開発の分野で強みになり、企業の研修担当としても、教育の知見を活かせます。
⑤ 公安系(警察官・消防士)の公務員おすすめ転職先
- 警備・セキュリティ業界(企業のセキュリティ担当、警備会社)
警察官や消防士として培った危機管理能力や緊急対応スキルが活かせる - リスクマネジメント・BCP(事業継続計画)関連企業
企業の危機管理や災害対策の立案、訓練指導など、警察や消防での経験を生かせる - コンプライアンス部門(企業の法務・内部監査)
捜査・査察の経験や法的知識を活かし、企業の内部監査やコンプライアンス管理の担当者として活躍できる
おすすめ職種は、セキュリティコンサルタントやリスクマネジメント(BCP担当)、コンプライアンスオフィサー(法令遵守・内部監査)です。
警察官や消防士として培った危機管理能力や法的知識は、民間企業のリスク管理部門で需要があります。
災害対策、企業のコンプライアンス強化、内部監査業務など、社会の安全を守る仕事に引き続き携わりたい人はおすすめです。
公務員から転職しやすい未経験職種5選
「未経験から挑戦できる転職先が知りたい」「キャリアアップよりも自分がやりたい仕事を見つけたい」という方に向けて、未経験から転職しやすいおすすめの職種を5つピックアップしてご紹介します。
① ITエンジニア


ITエンジニアは未経験からでも挑戦しやすく、スキルを身につければ高収入が狙える職種になります。
昨今はAIの発展で「エンジニア不要論」が囁かれていますが、情報漏洩の観点から生成AIが使えなかったり、DX化がさらに加速してエンジニア不足が続いている状態です。未経験者もまだまだチャンスがあります。
プログラミングスクールを活用すれば、短期間でスキルを習得でき、エンジニアとしてのキャリアをスタートしやすい環境が整っています。
IT業界は今も成長産業なので、公務員時代の論理的思考力や、正確な事務処理スキルを活かして転職するのも一つの選択ですね!
② 営業職


営業職は未経験でも挑戦しやすく、成果次第で年収を大きく伸ばせる職種です。
営業職には、ルート営業・新規開拓営業・インサイドセールス(内勤型)などさまざまな種類があります。
なかでも新規開拓営業はインセンティブ制度があるため、成果を出せば短期間で年収アップが可能です。
営業職として高年収を目指すなら、1件あたりの取引額が大きい「不動産業界」「金融業界」が最有力候補になります。
③ バックオフィス


公務員時代に庶務や人事、予算管理などに関わっていた人は、民間企業のバックオフィスへの転職がスムーズです。
とくに人事・労務管理は、公務員時代の法令対応や調整力が活かせるため、企業側から高く評価してもらえます。
経理では公会計の知識があるとスムーズに業務に適応できます。安定した環境で働きたい人におすすめですね。
④ コンサルタント


コンサルタントは企業の課題を分析し、解決策を提案する仕事。公務員のリサーチ力・調整力・問題解決能力は、コンサルティング業界で非常に役立ちます。
なかでも業務改善コンサル・公共政策コンサル・人事コンサルの分野では、公務員の経験が重宝されることがあり、未経験から挑戦できる職種です。
地方自治体の政策立案に携わった経験がある人は、官・民連携のプロジェクトや行政改革コンサルタントとして活躍できる可能性があります。
⑤ NPO・社団法人


社会貢献に関心がある人は、NPO法人や社団法人での仕事も選択肢の一つです。
とくに行政との調整経験や政策立案の知識、補助金申請のスキルを持つ公務員経験者は、NPO法人の運営やプロジェクトマネジメントに貢献しやすいでしょう。
福祉・教育・環境保護・地域活性化の幅広い分野で、公務員の経験を活かしながら社会課題の解決にチャレンジできます。
公務員向け転職サービスの選び方【転職サイトvsエージェント】


「公務員から転職したいけれど、どの転職サービスを使えばいいの?」と悩む人は多いはず。
結論として、転職を本気で考えているなら「転職エージェント」、まだ迷っている人は「転職サイト(特にスカウト型)」を使うのがおすすめです。
それぞれの違いを簡単にまとめると、以下のようになります。


ここでは、公務員におすすめの転職エージェントと転職サイトを紹介します。どれも無料で利用できるので、気になるサービスに登録すると転職の選択肢が広がりますよ。
公務員おすすめの転職エージェント
転職エージェントは、非公開求人の紹介や応募書類の添削、面接対策などを無料で受けられるため、本気で転職を考えている人におすすめのサービスです。
なかでも「JACリクルートメント」は、公務員が転職先を探すのに適しています。ハイクラス転職に特化し、日系大手企業の求人が豊富なため、年収800万円以上で安定して働ける職場が見つかりやすいです。
JACリクルートメントの注意点は、年収が500万円付近に達していないと求人を紹介してもらえないこと。もし断られた場合は、他に公務員との相性が良い「リクルートエージェント」や「type転職エージェント」を利用するのがおすすめです。
- JACリクルートメント
ハイクラスに特化型エージェントで高年収・外資系・日系大手の転職に強い - リクルートエージェント
総合型エージェントで転職実績No.1!非公開求人を約41万件保有 - 就職カレッジ
書類選考なしで20社と面談可能!未経験・第二新卒の転職に強い - type転職エージェント
IT・営業・ハイクラス向けのエージェントで年収アップに強み
各サービスの詳しい情報は以下の記事で紹介しています。
IT・コンサル・メーカー・不動産業界に特化したエージェントも紹介しているので、ぜひチェックしてみてくださいね!


公務員おすすめの転職サイト
転職サイトの魅力は、自分のペースで求人を探せることです。
とくに「スカウト機能」が充実しているサイトを活用すると、企業側からのオファーを受け取ることができ、効率よく転職活動を進められます。
企業からのスカウトを受け取れば、「自分の市場価値」や「どの業界で需要があるのか」がひと目で分かるため、転職の方向性を定めるのにも役立ちますよ。
おすすめの転職サイトは以下の3つ。すべて無料で利用できるので、気軽に登録してみてくださいね!


公務員が転職を成功させるためのコツ


日本はほとんどの業界が人手不足のため、ただ転職するだけなら決して難しくありません。
ですが公務員から転職を考える人の多くは、
- やりたい仕事に就きたい
- 年収をアップさせたい
- 自分らしく働ける環境を見つけたい
といった理想を持っているはずです。
この理想を叶えるには、正しい戦略が欠かせません。
この項目では、実際に公務員から転職し、4年間にわたりさまざまなメディアで転職ノウハウを発信してきた僕が「転職成功に必要なポイント」を3つ紹介します。
転職成功に必要なポイント
公務員の転職成功ポイント
① 情報収集を怠らない
転職市場には「採用が活発になり、内定を獲得しやすい時期」があります。
実際に僕がIT企業に転職したのは、「エンジニアバブル」と呼ばれた最後の年(2022年)でした。
この期間はエンジニアの求人が過去最高クラスに達し、未経験者でも積極採用される状況だったのです。
当時プログラミングスキルは初歩的なレベルでしたが、転職サイトに登録しただけで、不動産系ベンチャー企業や、大手IT企業からスカウトが届くほどでした。
このような「転職しやすい時期」は、業界ごとに定期的に訪れます。その波に乗ると、公務員からの転職のハードルが大きく下がりますよ。
転職の波に乗るポイントは、情報収集を怠らないことです。
- 定期的に求人をチェックする
- SNSで転職に詳しい人をフォローする
こうした小さな行動が、転職成功への第一歩になります!
ちなみに2025年上半期は、「IT × 医療」「IT × 福祉」などのX-Tech(クロステック)や、自動車メーカーを中心とした製造業界がアツいと言われています。IT業界やメーカーに特化した転職エージェントで求人紹介を受けてみると、思いがけない転職先が見つかるかもしれません。
公務員の転職成功ポイント
② 優秀なキャリアアドバイザーに出会う
信頼できるキャリアアドバイザーに出会えれば、転職活動が一気にラクになります。
たとえば先ほど紹介した「転職ブームが起きている業界」を教えてもらえたり、「あなたの経験なら〇〇業界が向いている」「まずは△△△職種で経験を積んで、2〜3年後にキャリアアップを狙うのがおすすめ」といった具体的なアドバイスをもらえたりします。
僕自身、リクルートエージェントのキャリアアドバイザーにはかなり助けられました。自分の強みを活かせる業界を教えてくれたり、苦手だった職務経歴書を添削してもらえたことで、転職活動がスムーズに進みました。
もし身近に転職に詳しい友人がいれば、その人がキャリアアドバイザー的な役割を果たしてくれるかもしれません。最近ではSNSやオンラインで転職相談を受け付けているインフルエンサーもいるので、活用するのも一つの手です。
「信頼できるキャリアアドバイザー」に出会うことで、一人で転職活動を進めるよりも、成功率を大きく上げることができますよ。
公務員の転職成功ポイント
③ 社員口コミサイトを活用する
転職で最も避けたいのが、ブラック企業に入ってしまうことです。
とくに公務員から転職した直後は「会社員としての実績」がないため、最初の転職先選びに失敗すると、再転職に時間がかかることがあります。
そこで活用したいのが、社員口コミサイトです。
社員口コミサイトを使えば、「年収水準」「残業の有無」「社風・職場環境」といった情報を、元社員の声をもとにチェックできます。事前に会社の実態を把握できるので、ブラック企業を回避しやすくなりますよ。
なかでも、口コミ数が多くて人気のサイトは以下の2つです。
サイト名 | 運営企業 | 口コミ数 | 確認できる口コミ | 料金 |
---|---|---|---|---|
転職会議 | 株式会社リブセンス | 約440万件 | 年収/働きがい/ワークライフバランス/退職理由/ボーナス/残業時間/社内の雰囲気/育児休暇の有無/女性の働き方 | 無料(一部有料) |
OpenWork | オープンワーク株式会社 | 約18万件 | 会社の総合評価/年収・給与/社風・雰囲気/働きがい/成長・キャリア/経営方針・戦略/人事制度・評価/ワークライフバランス | 無料(一部有料) |
会社の情報を調べたとき、以下のような口コミが見つかればブラック企業の可能性が高いです。細心の注意を払ってくださいね。
【ブラック企業の可能性が高い会社の口コミ例】
- 「毎日終電まで残業」「休日出勤が常態化」
- 「上司のパワハラがひどい」「社長のワンマン経営」
- 「人がすぐ辞める」「離職率が高い」
公務員の転職活動5ステップ!注意点・ポイントも解説


公務員からの転職をスムーズに進めるために、ここでは転職活動をスタートしてから内定・入社までの流れを5つのステップで紹介します。
ポイントや注意点も解説するので、転職活動の参考にしてくださいね。
公務員の転職活動5ステップ
STEP1:転職サービスに登録して求人をチェックする
まずは転職サイトや転職エージェントに登録して、今の求人情報(転職市況)を確認することからスタートしましょう。
転職サイトを利用する場合は、自分で求人を検索しながら「公務員の経験を活かせる仕事があるか」をチェックすることが大切です。スカウト機能を活用しながら、転職先を模索してみましょう。
一方、転職エージェントを利用する場合は、キャリアアドバイザーがあなたの経験や希望に合った求人を紹介してくれます。担当アドバイザーに自分の経歴や希望条件を詳しく伝えると、これからの転職活動がスムーズに進みます。
また、エージェントを活用するなら「良いキャリアアドバイザーに出会うこと」も重要なポイントです。優秀な担当者に出会うことが転職成功のポイントです!
STEP2:履歴書と職務経歴書を作成して応募する
求人が見つかったら、次に必要なのが履歴書と職務経歴書の準備です。
転職エージェントを利用している場合は、自己PRや志望動機の書き方についてのアドバイスがもらえます。
魅力的な応募書類を作ると書類選考の通過率がアップするので、遠慮せず積極的に相談してみましょう。
STEP3:面接試験を突破する
書類選考を通過したら、次は面接試験です。多くの企業では一次面接(採用担当者)と二次面接(役員や社長)の2段階で選考が進みます。
転職サイトを利用する場合、自分で面接対策を行う必要があるため、事前に質問を想定して回答を準備することが大切です。
転職エージェントを使う場合は、キャリアアドバイザーが模擬面接を実施してくれたり、企業ごとの面接傾向を教えてもらえることが多いので、積極的に相談しましょう。
面接時の注意点
面接で入社を急かされても、その場で即決しないように注意しましょう。
実際、僕の友人は社長面談で「今すぐ入社を決めれば合格」と言われ、そのまま承諾した結果、社員が半年以上定着しないブラック企業だったというケースがありました。
入社は即決せず、必ず社員口コミサイトなどで企業の評判を調べてから判断してください。
STEP4:内定・同意(もしくは辞退)
面接を通過して内定が出たら、承諾もしくは辞退の判断をします。
内定を承諾する際は、慎重に労働条件を確認してください。
求人票と実際の契約内容に違いがあるケースも少なくないため、書面で条件をしっかり確認することが大切です。
内定に同意する際は、以下の点に注意しながら手続きを進めましょう。
- 労働条件は必ず書面で提示してもらう
中には口頭だけで条件を説明し、書面を提示しない企業もある - 求人票と内定通知書の内容に違いがないかチェックする
とくに勤務先・業務内容・年収に乖離がないかを確認 - 迷ったら企業調査を徹底する
社員口コミサイトなどで情報収集を徹底しましょう
STEP5:退職手続き・入社
内定に承諾したら、新しいキャリアに向けて退職手続きと入社準備を進めましょう!
退職手続きのポイント
退職の意思を伝える際は、まず直属の上司に相談し、その後、課長や人事部へと話を進めるのが一般的です。
僕の場合も、はじめに上司に相談した後は「→課長→署長→人事部」とスムーズに話が進みました。
退職日は「入社日の前日」が望ましいです。無職の期間が生まれると、社会保険や年金の手続きが複雑になりやすいため、有給休暇を活用しながら調整するのがおすすめですね。
入社準備の進め方
入社準備は、転職先の担当者と連絡を取り合いながら進めましょう。内定同意のタイミングで連絡体制を確認しておくと安心です。
入社前にしっかりと準備を整えて、公務員からスムーズに新しいキャリアをスタートさせましょう!
公務員から民間企業の転職でよくある質問【Q&A】


ここでは、公務員の転職でよくある質問と回答をまとめています。
転職が不安な人や、仕事選びで悩んだ人に少しでもお役に立てたら幸いです。
公務員を辞めたいけど不安です。
公務員を辞めることに不安を感じるのは、自然なことだと思います。
安定している仕事を手放し、新しい環境に飛び込む決断をするわけですから、迷いが生じるのも無理はありません。
ただ、漠然と「不安だ」と思っているとなかなか前に進めないので、まずは不安を分解することを意識してみてください。
たとえば「転職が不安」という気持ちを次のように紐解くと、自分の価値観や職場に求めている条件が見えてくることがあります。
「会社員になったら収入が不安定になりそうで不安…」
→心の中では”収入の安定性”にこだわりを持っていることが分かる。収入が安定する企業や業界を調べて、公務員と比較しながら転職を検討すると最適解にたどり着ける可能性がある。
「民間企業に転職して、仕事がこなせるか不安…」
→自分の今のスキルや、民間企業の働き方が不安なことが分かる。自分の適性を考えてみたり、好きなこと・得意なことが活きる転職先を探してみると、不安削減につながりやすい。
このように、漠然とした不安を分解して考えてみることで、「自分は公務員から転職すべきか」「民間企業でチャレンジすべきか」という答えが見えてくるのではないかと思います。
いずれ公務員を辞めたいです。何から始めればいいですか?
「今すぐ辞めるわけじゃないけど、いずれは公務員を辞めたい…」と考えているなら、情報収集から始めるのがおすすめです。
たとえば転職サイトに登録して求人を眺めてみると、自分に興味がある業界や職種が見つかるかもしれません。
また、転職エージェントに登録してキャリアアドバイザーと面談すれば、これまでの経歴を活かせるような転職先が見つかることもあります。
タイミング次第では、コンサルタントやマネージャーポジションが転職先の候補に挙がってくるので、一度転職のプロに相談してみるのがおすすめです。
公務員におすすめ転職エージェント8選を詳しくチェックしてみる>>
転職エージェントで求人紹介を断られました。
転職エージェントに登録したのに「紹介できる求人がありません」と断られると、少し自信を失っちゃいますよね。
でも、エージェントに断られることはそこまで珍しいことではないので安心してください。
エージェントに断られる理由としては、
- 希望する業界や職種の求人を取り扱っていない
- 年齢やスキルとエージェントのジャンルがマッチしていない
- 公務員の経歴をどう活かせるのかをキャリアアドバイザーが分かっていない
などが考えられます。
もしエージェントに断られた場合は、複数の転職サービスを利用するのがポイントです。
転職エージェントによって得意・不得意の領域が分かれているので、1社だけでなく2〜3社に登録して比較すると、違う結果になることがありますよ!


20代の公務員でおすすめの転職先は?
20代の公務員が転職を考えるなら、未経験からでも挑戦しやすい業界を選ぶのがポイントです。
民間企業では、20代を「ポテンシャル枠」として重視する傾向があります。スキルや実務経験がなくても採用される可能性が非常に高いです。
たとえばIT業界は、未経験からエンジニアやWebマーケターを目指せる業界。スキルを身につければ、収入アップや独立のチャンスも広がります。
また不動産業界や金融業界では、仕事の成果が給与に直結しやすいです。とくに営業職なら、20代でも活躍次第で、年収を大きく伸ばせる可能性があります。
「公務員の経験+ポテンシャル採用」を狙ってコンサルタントに転職した20代の方もいます。
20代は選択肢が豊富なので、まずは転職サイトで求人をチェックしたり、転職エージェントに相談するだけでも、将来の選択肢が広がりますよ。
30代の公務員でおすすめの転職先は?
30代で公務員から転職を考える場合、前半と後半で取るべき行動が変わってきます。
30代前半なら未経験からの転職も可能です。「公務員から転職しやすい未経験職種5選」の項目で説明したように、未経験者の採用が活発なタイミングで転職活動すると難易度が下がります。
一方で30代後半になると、企業側は社員に「即戦力性」「マネジメント能力」を求めがちです。そのため、公務員時代の経験を活かせる分野を狙って転職活動するとスムーズです。
40代の公務員でおすすめの転職先は?
40代からの転職では、これまでに公務員として培った経験が活きる分野を選ぶのがポイントです。
未経験分野への転職も不可能ではありませんが、企業が求めるのは即戦力。
そのため、行政経験やマネジメント能力が評価されやすい業界を選ぶことが転職成功のカギとなります。
おすすめの業界は、これまでに公務で一番長く担当した分野です。「公務員におすすめの転職先は?狙うべき業界・職種」の項目で紹介した業界の中で一番しっくり来るものがないかチェックしてみましょう。
「どの業界に転職するか迷う」「管理職の経験がないけどキャリアアップしたい」という方は、ハイクラス転職に特化したJACリクルートメントに登録すると、希望に沿った求人が見つかるはずですよ!
転職活動は上司や同僚にバレる?
基本的にバレることはありませんが、いくつか注意すべきポイントがあります。
まず、職場のパソコンやWi-Fiを使って転職サイトを開かないことです。アクセスの履歴が残り、職場の上司や総務部にバレる危険があります。
そのため転職情報をチェックするときは、必ず自分のスマホや自宅のパソコンを使うようにしましょう。
また、転職エージェントとの連絡方法にも注意が必要です。
仕事中に電話がかかってくると、周囲に怪しまれる原因になります。事前に担当者へ「平日は電話に出られない」と伝えておくと安心です。
転職後に「やっぱり公務員のほうが良かった」と後悔する人はいる?
僕の周囲では、公務員から民間企業に転職して後悔している人はほとんどいませんでした。
多くの人が「やりたい仕事」「興味がある仕事」に就いているため、転職の満足度が高いのだと思います。
正直なところ、「公務員の安定した給料はありがたかった⋯」と感じることはあります。でもそれ以上に、仕事のやりがいや充実感を感じられるので、転職してよかったと心の底から思います。
転職を後悔する人の共通点には、「周囲に流されるように転職してしまった」というケースが多い気がします。
たとえば友人に「そんな職場辞めたほうがいいよ」と言われて辞めてしまったり、友達やSNSの転職報告を見聞きしたことで「自分も転職しなきゃ」と焦ってしまったり。
周囲に流されるような転職は、「本当に転職してよかったのか?」という後悔が残りやすいのかもしれません。
だからこそ、転職するにしても、公務員を続けるにしても、「自分の将来は自分で決める」という姿勢が一番大切なのかなと思います。
自分の将来や、人生の価値観をじっくり考えて、「本当に転職したいのか?」「公務員がベストな選択なのか?」を自分で判断すれば、どんな選択をしても後悔は少なくなるはずですよ。
さいごに


拙い文章を最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
もし、あなたの周囲に相談できる人がいなければ、お問い合わせフォームから気軽にご相談ください。
「公務員から転職すべきか?」と迷ったとき、この記事があなたの背中を押すきっかけになれば嬉しいです。
焦らずに、あなたに合った働き方を見つけてくださいね。
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この記事を書いた人


あつし
8年間勤めた公務員を辞めてIT企業に転職したアラサー。今はフリーランスライターとして3つの転職メディアで活動中。元エンジニア・元消防士。Webライター歴4年。(詳しいプロフィールへ→)
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