このようなお悩みを持つ人に向けて、職務経歴書の基本的な書き方から効果的なアピール方法を解説していきます。
本記事に掲載している職務経歴書のサンプルや例文は、全て丸パクりしていただいてOK!
書類選考で一番重要な職務経歴書。この完成度をどれだけ高められるかで、転職活動がサクサク進むか難航するか決まってきます。
なのでこの記事で魅力的な職務経歴書を作り上げ、文章で採用担当者のハートを射抜いていきましょう。
職務経歴書サンプル(見本)
職務経歴書全体のポイント・共通ルール
- パソコンで入力する際は字体と文字サイズを統一する
- A4用紙1〜2枚にまとめる
- 行頭を揃えて見やすく作る(ガタガタさせない)
- 誤字脱字には細心の注意を払う
履歴書と合わせて、パソコンか手書きを選択します。どちらがいいか迷っている人は、企業側の指示がない限り「パソコン」がおすすめです。
WordやGoogleドキュメントを活用して、効率的に書類を作っていきましょう!
職務経歴書のテンプレについて
ネット上でさまざまな職務経歴書のテンプレートが配布されていますが、どれを使っても大差はありません。
さらに、実はテンプレート通りに書かなくても全く問題ないのです。
特に未経験異業種への転職時だと、「本業」の取り組みではアピール不足になるので、
- 転職につながる仕事以外の取り組み
(ボランティア活動や地域復興活動など) - 本業と全く関係のない「転職に役立つ成果物」の制作過程
(Webサイト制作やSNS運用実績、専門知識の勉強過程など)
このような項目を新設し、アピール文を綴るような「オリジナリティ」を加えたほうが選考通過率が高まります。
僕も書類の末尾に「ポートフォリオの制作過程」の項目を新設しましたよ!
詳しくは職務経歴書の基本的な書き方⑥文末でお伝えしています。
職務経歴書の基本的な書き方
ここからは、実際に職務経歴書の項目を6つに分けて、それぞれ書き方を説明していきます。
①タイトル・日付・名前
- タイトル「職務経歴書」は太字で大きくする
- 西暦・和暦は書類の中で統一する
- 氏名は右詰め、姓と名の間にスペースを入れる
②職務要約
- あなたの過去の職務を簡潔に伝える
- 長くなりすぎないように、文章を5〜6行程度にまとめる
実はこの職務の”要約”が意外に重要で、次の「職務経歴」を見た時の印象につながってきます。
「あなたの全体像」がイメージできる文章になれば、採用担当者の好印象につながりやすくなりますよ。具体的には、以下の順序で書き進めるのがおすすめです↓
- まずは全体像と主な業務を伝える
サンプル文:東京市役所での4年間の勤務を通じ、主に公共医療サービスの提供と医療費の監査に関する業務を担当し、 - 次に具体的な業務内容を伝える
サンプル文:特定健診の実施や保健事業係での窓口業務に従事しました。 - 最後に今の状況を伝える
サンプル文:2033年からは住民への保険医療の指導及び監査を担当し、医療分野における公共医療の向上と住民への提供に寄与し、地域の安全な医療サービスの発展に貢献しています。
(上記画像サンプル文から抜粋)
③職務経歴
- 表の上段に「勤務先の情報」を記入する
- 具体的な職務内容を時系列に沿ってまとめる
詳細な職務内容を記述する際は、以下の内容を記述すると好印象です。
- 顧客への貢献度(仕事の成果)
- 失敗から学んだこと
- 業務を通じて得られた仕事の洞察
たとえば上記画像のサンプル文では”成果”だけでなく、以下のように「失敗談」も語っています。
監査業務の初期には、医療機関から反発に直面しました。これは、監査業務の意義や目的を十分に伝えずに、厳しすぎるチェックを行ったことが原因でした。この失敗から、監査業務は単に不正を発見し指摘するだけでなく、医療機関と協力して適正な医療費請求の体制を整えることが重要であることを学びました。
面接試験では受験者の「マインド面」も見られます。したがって成果や実績だけでなく、仕事の取り組み方・失敗から学んだことを伝えると好印象です。
④活かせる経験・スキル
- 応募先が求めている人物に沿って、業務経験や身についたスキルを書く
- 2〜3個をピックアップして書く
アピールできる業務経験やスキルなんて無いよぉぉ(泣)
今から入れる保険はありますか?!?!
とお悩みの人は「ポータブルスキル保険」に入りましょう。
ポータブルスキルとは「どんな業界や職種にも持ち運び可能なスキル」のこと。たとえば以下のようなものがあります。
【ポータブルスキルの例】
- 業務調整スキル
問題が起きてもスムーズに、滞りなく業務を進める能力(上司の突飛な要望は日常茶飯事。対応力・調整力は強みの一種) - コミュニケーションを通じた問題解決能力
コミュニケーションは全ての仕事に必須。たとえば「私は年配のクライアントと日々接してきて、高齢者の悩みや立場に寄り添ったコミュニケーションが得意です」と伝えれば、医療業界や保険業界では引っ張りだこになれます。 - 業務効率化
昔ながらのレガシーな職場ほど業務効率化しやすい環境。過去の取り組みを振り返れば業務効率化の実績が見つかるはず。
どれだけ専門性が高くて特殊スキルを持っている人でも、チームプレーができなくて自分勝手に仕事をするような人は、転職活動では不利に働きます。
このような人よりも基礎のコミュ力がしっかりしている人や、会社の痒いところに手が届くような”気の利いた仕事”ができる人の方が、採用担当者のハートを射抜くことができますよ。
⑤自己PR
- 「応募先の企業が求めている人材に沿った内容」を優先して書く
- 2〜3個をピックアップして書く
先ほどの④活かせる経験・スキルで記述した内容とリンクさせると、より効果的な自己PRになります。
たとえば、サンプルの画像では「活かせる経験・スキル 」に
- プロジェクト管理能力
- コミュニケーション能力
この2つをピックアップしていました。
その流れに沿い、自己PRでは、
- プロジェクトを柔軟に進めるための問題解決能力
- チームビルディング能力
といった親和性の高いものをピックアップしています。
このように、自己PRをリンクさせることで、自分の強み・スキルを強烈にアピールできるようになります…!
⑥文末
この職務経歴書を見た人が「ここが最後」とわかるように、文末に『以上』と記して書類を締めます。
職務経歴書のテンプレについての項目でもお伝えしましたが、
- 仕事以外の活動
- 〇〇の制作過程
このような「本業以外でアピールしたいこと」があれば、職務経歴書の末尾に項目を新設してPRするのも有効です。積極的にアピールすることで、
こ、、この人のことが気になる…
ぜひ一度、直接会ってお話したい!!!
といった採用担当者の印象アップにつながります。
実際のところ、テンプレ通りの書類は採用担当者も見飽きています。オリジナリティのある職務経歴書には新鮮味を感じ、よく見られる可能性がかなり高いです。
実際に僕もIT企業に応募するときは「自作Webアプリの制作過程」を職務経歴書の最後に綴りました。
その内容を付け足すことで
選考通過率が上がり、
面接試験で「詳しく話を聞かせて」と聞かれるようになる。
このような「自分が話しやすい話題で面接が進む」というメリットがありました…!
誰でも書ける「刺さる」強み3選
自分のアピールポイントが無くて自信なくすわぁ…
と、職務経歴書を作りはじめたときはネガティブ思考に陥ってしまいますよね。
そこで本項目では、「誰でも書ける内容なのに採用担当者に刺さる強み」を3つご紹介します。
僕も公務員時代の転職活動では、職務経歴書で大苦戦しました。民間企業で働いた実績が一切ないことに加えて「公務員」という肩書から、
・どうせぬるま湯に浸かりながら仕事してたんでしょ〜
・8年間も公務員を…うちの会社じゃついてこれないわね。
とマイナス印象。ただ素直に職務経歴を書いただけでは見向きもしてもらえませんでした。
しかし、物は言いよう。
文章は書き方次第。
誰もが持つスキルや経験も「伝え方」を変えただけで、書類選考がバンバン通るようになりました。
これからその内容を3つピックアップして紹介するので、職務経歴書で困っている人は、自分に合うものを選んで丸パクリしちゃってくださいね。
①特化型コミュニケーション能力
誰もが持っているコミュニケーション能力。でも、「伝え方」を変えるだけで採用担当者の胸がときめく文章に変貌します。
たとえば④活かせる経験・スキルでもお伝えしたように、あなたが年配のクライアントと多く関わってきた場合、
私は日々の業務で年配のクライアントやお客さんと深く関わってきました。多くの高齢者が抱える悩みを理解しているので、相手に寄り添ったコミュニケーションができていち早く信頼関係が築けます。
といった「お年寄り特化」のコミュニケーション力をアピールすることで、シニア層をターゲットにしている企業や、若いメンバーが多い企業で一役買われる可能性が高いです。
また、外部機関や他部署の人たちと関わる頻度が多い人は、「他部署や外部機関との”パイプ役”としてコミュニケーションを密にとり、連携力を高めてきました」とアピールできれば、社内の連携力を改善して生産性を高めたい企業から好印象です。
このように、「コミュニケーション能力」という何の変哲もないスキルも、言い方・書き方を変えるだけで採用担当者の印象アップにつなげることができます。
②業務効率化の取り組み
実は業務効率化の取り組みも、”専門性”や”実績”に匹敵するレベルで好印象です。
会社の最終的な利益は「売上ーコスト」。代表的なコストには経費がありますが、
- 非効率でややこしい業務フロー
- 意思疎通やコミュニケーションの回数
このような「目に見えないコスト」も、会社の利益に大きく関わる要素です。
たとえばIT企業がSlackやチャットワークなどのアプリを使い、コミュニケーションコストを下げて生産性を高めるような取り組みが代表例。「業務効率化」という目に見えないコストの削減は立派な実績の一つになります。
業務効率化に消極的なおじいちゃん企業で働いている人は、かなりチャンスがありますね。
③残業ポジティブチェンジ
残業が多い人は必見。会社に残ってサービス残業をする人や、週末は決まって”仕事”をお持ち帰りする人は、その内容を賢く言い換えちゃいましょう。
たとえば、資料の作成や整理を残業時間でしている人の場合、
社内のドキュメントが煩雑だったので、誰でも見やすくて検索しやすいように整理しました。このタスクは作業効率だけでなく、社内のコミュニケーションコストも削減できると確信していたので、時には業務時間を過ぎてもこの作業に取り組んでいました。
とアピールすると、「残業」というネガティブなワードを採用担当者がときめくポジティブな言葉に変えることができます。
仕事が終わらず、業務時間外で…
と伝えるのではなく、
このタスクは絶対に会社の業績アップにつながると確信してたので、業務時間外でも取り組みました
と伝えることが重要。特に柔軟性・主体性が求められるベンチャー企業や、競争率が高い飲食・人材・アパレル・IT業界に刺さりやすいアピール内容ですね。
職務経歴書の書き方とコツまとめ
まとめると、職務経歴書を100点満点にして書類選考を通過する方法は以下の3つです。
- 誤字・脱字をゼロにして読みやすい書類にする
- 転職につながる「本業と関係のない取り組み」を積極的に書く
- 物は言いよう精神で「伝え方」を変える
やったぁぁあ!書類選考が少しずつ通過するようになってきたよぉぉ!!
と感じたら良い傾向。その書類に記載した内容こそ、採用担当者目線の「あなたの真の魅力」になります。
後は面接試験でその内容をブレずに回答できれば、内定獲得も時間の問題。
職務経歴書は原石を磨くように繰り返し文章を推敲することで、採用担当者が魅力的に感じるような文章を作ることができますよ!