- 内定が出た後はどうしたらいい?
- 内定に同意する時の注意点は?
- 退職手続きはいつから始めればいい?
このようなお悩みを持つ人に向けて「内定後から入社までの流れと各ポイント」を徹底解説していきます。
内定をもらってからの流れや入社手続きがスムーズに進めば、転職先で1日でも早く活躍できるようになり、他の社員からの信頼度も高まります。
本記事では「内定辞退」や「保留をする」といった時のコツも紹介しているので、この記事で内定後の流れをマスターしていきましょう!
内定後の流れ
企業側から内定通知をもらった後は、次のような流れになっています。
各手順を詳しく紹介していきますね。
①内定通知を受ける
最終試験に合格すると、企業側や転職エージェントの担当者から、
「最終面接合格です。」
「弊社で働く意向があれば採用とさせていただきます。」
といった内容がメールや電話で届きます。
この時点では詳細な労働条件は伝えられないことが多いです。したがって、以下のように担当者に伝えることがおすすめです。
- 第一志望からの内定の場合
「はい、合意したいです。」と即答してもOK。ただし、後日詳細な労働条件を確認してから最終決定を下すようにする。 - それ以外の場合
「条件を確認したうえで判断したいです。詳しく確認できるものを送っていただけますか?」と伝える。
転職エージェントを使っている人の場合、このような連絡は全て担当者を通じて企業側に伝えます。したがって自分の要望はきちんと担当者に伝えていきましょうね。
②条件を確認する
内定を証明する書類や労働条件が詳しく書かれている書類は、「内定通知書」「雇用契約書」などと呼ばれています。
このような書類の内容をしっかりと確認し、内定に同意するか、もしくは辞退するかを決めていきます。
労働条件を確認する際は、必ず以下の項目を確認するようにしましょう。
【労働条件で必ずチェックするべき項目】
- 入社日(契約期間)
- 勤務先・就業場所
- 賃金
- 残業時間
- 休日
詳しくは次の章「内定後の対応で注意したいポイント」でお伝えしますが、上記の条件に少しでも”違和感”を感じたら、絶対に転職エージェントの担当者や企業側の採用担当者に『不明点』や『疑問点』を確認するようにしましょう。
③内定書に同意(辞退)の連絡をする
詳しい労働条件を確認したら、
- 転職を決定する(内定通知書に同意する)
- 断わる(内定を辞退する)
- 保留する(他の選考結果と合わせて判断したい時)
の決断・連絡を行います。
「返事期限」「返答方法(メールor電話)」は内定通知書に明記されています。その方法に沿って転職エージェントの担当者、もしくは企業側の採用担当者に連絡をとり、入社するか辞退するか決めます。
他社の選考結果と合わせて内定を判断したいときは、以下を参考にして「保留」の旨を丁寧に依頼しましょう。
【内定保留を伝える時の例】
- まずはお礼の言葉を伝える
- その後に具体的な回答日と理由を伝える
- 「他社の選考中であり、✕月✕日に結果が出揃います。それを待ってからお返事することは可能ですか?」
- 最後にひと言添える
- 「御社に入社したい気持ちは強いですが、自分の中で納得したうえで判断したいです。」
労働条件を見て疑問に感じたり、「求人の内容と違う…!」といったことがあれば、このタイミングで必ず担当者に確認するようにしましょう。
また、年収や休日の条件について交渉したい人は、同様にこのタイミングで自分の希望を伝えると、次の内定者面談で交渉しやすくなりますよ!
④入社日を決めて雇用契約を結ぶ
内定に同意することを伝えたら、企業側と入社日を決めたり労働契約を結ぶ「内定者面談」を行います。
ここでの内定者面談は企業とあなたの二者間で行うものが多く、
- 内定書の読み合わせ
- 労働条件の確認
- 再度、内定に同意するかどうかの回答
- 雇用契約諸にサインして入社日を決める
といった内容を話し合う場になります。
一般的にこの内定者面談は「労働契約を結ぶこと」が前提になっています。したがって内定を辞退したい場合は、この面談前にその旨を伝えることが望ましいです。
入社日について、企業側はあなたが以前に面接試験で答えた時期を参考に「◯月頃はどうですか?」と提案してくることがよくあります。
この時には、
- 「退職手続きがあるので、最低でも1ヶ月半必要です。」
- 「引っ越しの準備があるので、3ヶ月の準備期間をいただきたいです。」
などと自分の状況を説明しながら相談するようにしましょう。一般的な入社準備期間は2〜3ヶ月となっていますが、企業によってはもっと早い入社を望むところもあるため、その場合は交渉が必要になってきます。
⑤入社に向けて退職手続きを始める
労働契約を結び、企業側と入社日を調整したら、現職で退職手続きを進めていきます。
退職手続きについては以下の記事で詳しく解説しています。スムーズに円満退職するためにも、退職手続きの一連の流れを押さえておきましょうね。
転職先に内定した後や退職手続きの中では、さまざまな書類のやり取りが行われます。その中で「入社してから後々必要になる重要な書類」を以下にまとめました。
【入職後に必要になる主な重要書類】
- 雇用契約書(入社承諾書)
- 源泉徴収票
- 住民税の特別徴収に関する通知書
退職後に新しい勤務先で住民税の特別徴収が行われる際に必要となる場合があります。 - 年金手帳(あれば)
退職時に年金手帳を更新する場合があります。新しい職場での社会保険の手続きにも関連します。
雇用契約書(入社承諾書)以外は今の職場の総務部から渡されます。転職先で必要になるので紛失に注意しましょうね。
万が一なくしてしまった場合は、書類を受け取った人へ早めに連絡をするようにしましょう。
内定後の対応で注意したいポイント
この項目では、内定への同意・辞退をきちんと済ませたり、思わぬ形での転職を実現させないために、注意するべきポイントをご紹介します。
心のモヤモヤは「内定同意前」に必ず解消する
労働条件をチェックした際、
- 「なんか応募した求人の内容と少し違うような…」
- 「残業時間が固定?これはどういうこと?」
- 「年収が相場よりも明らかに高い。(ちょっと怪しい…)」
このような「違和感」を感じたら、前章でお伝えした”内定後の流れ③内定書に同意(辞退)の連絡をする”のタイミングで、詳しい労働条件を必ず確認してください。
転職を後悔した人には「心のモヤモヤを解消しないまま、転職先を決めた」という”共通点”があります。
ブラック企業で働いたり、残業代がまともに支払われないような悪質な企業に転職しないためにも、内定先に感じた違和感は、内定同意前に必ず解消するようにしましょうね。
労働条件を口頭のみで説明された場合、文面やメールで送ってもらう
労働契約書(雇用契約書)がもらえず、給料や勤務時間などの条件が口頭での説明だけだった
このような事例もごく一部あり、そのまま転職してしまう人も中にはいます。
このように口頭のみで労働条件を説明された際は、必ずその内容を書面にしてメールで送ってもらうように依頼しましょう。
労働条件が明記された書類や文面は、転職者を守るための「証拠」になります。
大事な決め事は後から確認できるように「記録」に残すことで、より安心して転職ができるようになります。
内定辞退の連絡は早めがいい
内定を辞退する時、実は”早め”に連絡することでwin-winな関係を築くことができます。
その理由は、企業側が内定を出した後、すぐに受け入れの準備を始めるからです。
新しく入職する人が増えた時、会社は受け入れ体制を整えるために多くの人が動きます。内定辞退の連絡が遅れたときは、その活動が全て無駄になってしまうのです。
”辞退”の旨を早めに伝えることは企業側にとってありがたい行動であり、特に転職エージェントを利用している人は、同時に「個人の信頼」を高めることにもつながります。
企業側の好印象は”転職エージェント側”にも良い影響を与え、
この人(あなた)は求職者の中でも信頼できる数少ない人だ。
と担当者から思われるようになり、優良求人の紹介や手厚いサポートを受けることが可能になるのです。
転職エージェントと企業の相関図
企業側
⇅
転職エージェント・担当者
⇅
求職者
「辞退の旨を早めに連絡する」という小さなこと1つが、あなたのより良い転職活動につながっていきますよ!
まとめ
転職活動の「内定後の流れ」について、各ポイントを交えながら紹介してきました。
本記事で一番お伝えしたい内容は、
- 心のモヤモヤを抱えたまま転職を決めない
ということです。
繰り返しになりますが、
- 転職したことを強く後悔する人
- ブラック企業に転職してしまった人
このような転職者の共通点には、「心のモヤモヤを解消しないまま、転職先を決めた」があります。
【心のモヤモヤの例】
- 残業時間や残業代があいまいに書かれてる気がする。
- 自分の年齢や職種の割に、給料が高すぎる気がする…
- 今までは選考がなかなか通過しなかったのに、転職エージェントの担当者が持ってきた求人には余裕で通過する。
上記のような「違和感」を抱えたまま内定に同意してしまうと、入社後に大きなギャップを感じ、転職を後悔することにつながります。
そのような事態を防ぐためにも、労働条件をきちんと確認し、不明点・疑問点を担当者に詳しく聞くようにしましょうね。
「この人たくさん質問してくるな…。」
と担当者から思われたとしても、ぜんぜん気にしないでください。
むしろ良い会社ほど、「気持ち良く入社してほしいから何でも聞いて!」と、絶対に思っているはずです。
なので内定を判断するときは、企業側・転職エージェント側に遠慮せず、どんどん質問していきましょうね!
そのちょっとの勇気が、必ずより良い転職結果につながりますよ!
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